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「七夕」を「たなばた」と読むのはなぜ?飾りの意味とともに紹介します

  • YOSHINOBU NISHIKAWA
  • 2023年6月23日
  • 読了時間: 3分



こんにちは! ニコnewsです。


7月7日は七夕。

「たなばた」という名前の由来は、万葉集に登場する「たなばたつめ」という織物をする女性です。また、笹の葉の飾りにもそれぞれ意味があり、短冊と同じように願いが込められているもの。


七夕といえば、夜空に浮かぶ星を伝説になぞらえて「織姫と彦星が1年に1回だけ会える日。でも雨が降ると天の川の水が溢れて会えなくなる」そんなふうに覚えている人も多いでしょう。


その伝説も含め、七夕に込められた意味を見ていきましょう。



なぜ「七夕」と書いて「たなばた」と読む?




織姫と彦星の話は、中国の「乞巧奠(きっこうでん・きこうでん)」からきたもの。

織姫はその名のとおり機織り(はたおり)が得意とされ、それにあやかって芸事の向上を願う行事が催されるようになったのです。


また、織姫は琴座の「ベガ」、彦星は鷲座の「アルタイル」を指し、2つの星は7月7日に最接近します。そこから「1年で7月7日だけ会える日」という伝説が生まれました。


日本では、服を織る女性として古事記に「天の服織女(アメノミソオリメ)」が出てきます。さらに、同じく織物をする女性という意味で、万葉集には「たなばたつめ」という名前も見られます。


ここから、「織物をする女性が出てくる」という共通点により、織姫と彦星の伝説に結びつき、さらには「願い事をする」という中国の行事とも融合したようです。


もともと「七夕」は7月7日の夕刻を指す言葉で「しちせき」と呼ばれていたのですが、「たなばたつめ」にちなんで「たなばた」という読み方に変わっていったといわれています。



なぜ笹に願い事を書いた短冊を吊すのか




笹は、暑さや寒さ、強風などに負けない丈夫な植物。生命の象徴であり、神聖なものと考えられてきました。そのため、神事で使われることが多かったそう。


また、葉が風に揺れるサラサラという音は「依り代(よりしろ)」とされてきました。「依り代」とは、「神霊が取り憑くところ」という意味。


笹に短冊を吊すのは、そこに「神様が来てくれるから」で、神様に願い事をしていることになるのです。


七夕の伝説が日本に伝わったのは奈良時代ですが、短冊に願い事を書くようになったのは江戸時代。寺子屋の子どもたちが、手習いの向上を願って書いたのが始まりだといわれています。



折り紙で作る飾りにはどんな意味がある?




七夕には、短冊のほかに飾り物をつけるのが一般的。その多くは折り紙で手作りしたもので、子どもの頃に作ったことがある人も多いでしょう。


その中でも特にポピュラーな3つの飾りの意味をみていきましょう。


・輪つなぎ

星がつながる天の川に見立てられています。また、人とのつながりや夢が無限につながっていく、という意味も込められています。


・網飾り

漁師の網に見立て、大漁や豊作を願うものです。また、網をたぐり寄せるところから「幸せをたぐりよせる」との意味もあるそう。この飾りを「天の川」と呼ぶこともあります。


・ちょうちん

周りを明るく照らすちょうちんは、魔除けの意味があるとされています。

また、短冊に書かれた願い事が見えるように、との思いも込められています。




なお、2つの星が最接近するとされているのは、旧暦の7月7日。現在の暦では8月に当たるのですが、伝説の中にある日付けはそのまま継承され、新暦でも7月7日が七夕となっています。


ただ、7月初めはまだ梅雨が明けておらず、旧暦の七夕より雨が多い時期。それだけに、運良く晴天になれば、織姫と彦星の逢瀬を祝う気持ちも高まりますね。


さまざまな願いを込めておこなわれる七夕。忙しくて飾り付けまで手が回らない人は、せめて夜空を見上げ、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。



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ニコ株式会社 代表 西川



ライター 三葉紗代



 
 
 

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